解体業者の探し方と契約前の5つのチェックポイント

土地を売る際、更地の方が売りやすいことは有名です。しかし、多くの人は良い解体業者の探し方や見極めのコツを知りません。運悪く悪徳な業者と契約すれば、数十万円以上の損をする可能性があります。実際、弊社も解体業者選びでは多くの苦労を重ねてきました。

そこで、こちらでは弊社のこれまでの経験を基に、解体業者の探し方や契約前のチェックポイントを紹介します。土地を売却予定の方、解体業者への依頼が初めての方は参考にしてください。

目次

解体業者の探し方

まずは解体業者を探す3つの方法を紹介します。それぞれの注意点もあわせて紹介するので参考にしてください。

知人からの紹介

手っ取り早いのは知人や友人から紹介してもらう方法です。ある程度の信頼のおける人物からの紹介であれば、大きなトラブルが発生する可能性も少ないでしょう。

また、サービスの質や評判を事前に確認できる点も利点です。ただし、紹介だからといって必ずしも安心できる業者とは限りません。最低限の業者へのリサーチは自己責任でおこないましょう。

ネット検索

「「地名」 解体業者」でネット検索をして調べるのも手です。検索結果に解体業者の広告やホームページが表示されるので、気になるサイトをチェックしてみましょう。その際、ホームページに過去の実績やお客様の声が掲載されているかどうかをチェックしてください。

最近ではYoutubeチャンネルを運営する解体業者もあるので、そういった場合は実際にどのように解体工事がおこなわれるのか、事前に確認が可能です。

参考:「解体工事三心チャンネル」(Youtube)

解体業者の紹介サービス

引越し業者を探す際に紹介サービスを利用するように、解体業者にも同様のサービスがあります。

たとえば、株式会社クラッソーネが運営する『クラッソーネ』(※1)やバリュークリエーション株式会社が運営する『解体の窓口』で(※2)では、解体業者の一括見積もりを無料で申し込むことが可能です。手取り早く複数の業者の見積もりを比較したい場合は、こういったサービスがオススメです。

※1「クラッソーネ」(株式会社クラッソーネ)

※2「解体の窓口」(バリュークリエーション株式会社)

解体業者の選ぶ際の5つのチェックポイント

続いて、候補となる解体業者から本命の業者を決める際のチェックポイントを5つ紹介します。

許可や保険の有無を確認する

当然ですが、解体業をおこなっていいのは解体工事業登録申請を国に提出し、国から認められた業者だけです。

そのため、候補とする解体業者がきちんと登録されている業者かどうかを確認しましょう。一般的には会社のホームページの「会社概要」の項目を見れば、登録番号が記載されているはずです。

また、工事保険に加入しているかどうかも大事なチェックポイントです。工事保険とは、解体作業中に起きた事故に関して賠償金を支払うための保険になります。信頼できる業者かどうかを判断する上で、保険への加入状況を確認することは重要です。

業者の実績を確認する

最近では多くの解体業者が自社のホームページ上に、解体工事の実績を掲載しています。過去にどのくらいの規模の、どのような建物の解体をしてきたのかがわかりますので、必ずホームページを確認しましょう。

自社で施工しているか確認する

解体業者の中には、案件の受注のみおこなって工事を下請け業者に依頼する業者もいます。このように受注する業者と工事をおこなう業者が異なる場合、主に2つの注意が必要です。

1つは、関わる業者が多い分、中間マージンによって費用が高くなりがちである点です。もう1つは、業者間の意思疎通がうまくいかず、何かしらのトラブルや行き違いが発生する可能性があります。そのため、できるだけ自社で施工している解体業者を選ぶことをオススメします。   

見積書の内訳を確認する

見積書の内容も、業者の良し悪しを判断する材料になります。たとえば、内容が「一式」と雑にまとめられている見積書はあまりよろしくありません。何にいくらの経費がかかっているのか、わかりにくいためです。

できるだけ細かく内訳が記載されている見積書が理想的です。中には見積書を発行せずに工事を進める業者も存在するので、注意して下さい。万全を期すのであれば、事前に見積書の雛形を見せてもらうといいでしょう。

担当者の人柄を確認する

解体業者選びにおいて、担当者の人柄も重要な判断材料の一つです。なぜなら、担当者の対応やコミュニケーションスキルは、解体工事をスムーズに進める上で非常に重要だからです。

可能であれば、担当者と直接会って話し、その人の対応や態度を直接確認しましょう。最近では第三者による口コミ・レビューサイトもあるので、そこでの評判も確認してみてください。

良くない解体業者の3つの特徴

解体業者を選ぶ際のチェックポイントを押さえた上で、さらに良くない解体業者の特徴も押さえておけば、より回避しやすくなるでしょう。

費用が極端に安い

解体費用は安いほど良いと思うかもしれませんが、あまりに安すぎる場合は警戒が必要です。費用を安くできるということは、低品質な材料を選んでいたり、必要な許可を得ずに作業をしていたりなど、さまざまなリスクが考えられるからです。

追加費用に関する説明が雑

後になって理由をつけて、追加料金を請求してくる可能性もあります。その際の説明が雑な業者にも注意が必要です。そのため、見積もりの段階でそれらの内訳を必ず確認し、不明な点は必ず業者に問い合わせて解消してください。

不法投棄をおこなっている

滅多にあることではないですが、不法投棄をするような業者に依頼してはいけません。

万が一、依頼した解体業者が不法投棄をしてしまった場合、業者だけでなく依頼した施主側も罰則を受ける可能性があります。口コミやレビューが掲載されているサイトがあれば、事前にしっかり確認しましょう。

解体業者に依頼してから工事までの流れ

こちらでは解体業者に依頼してから工事が完了するまでの流れを紹介します。まだ1度も解体業者に依頼したことがない方は参考にしてください。

業者を探す

解体業者を選ぶ際、最初はできるだけ複数の業者に相談しましょう。業者ごとに強みが違いますし、費用の相場を理解する上でもオススメです。

注意点として、知人や友人からの紹介だとしても、ホームページやレビューサイトの確認など、最低限の事前調査は自分でやりましょう。業者選びに失敗すると、工期が伸びたり、注文通りに解体されなかったり、最悪詐欺被害に遭う可能性があります。

工事前の手続きや準備

解体業者を選んだら、さまざまな手続きや準備をする必要があります。具体的には以下の通りです。

  • 建設リサイクル法関連

延床面積80㎡以上の住宅を解体する場合、自治体に事前に届け出が必要です。

  • 道路の使用許可

解体工事に伴って道路での作業が発生する場合は、管轄の警察署に対して道路使用許可の申請が必要となります。

  • ライフラインの停止

建物を解体する前に、ガスや電気、電話やネット回線などのライフラインを停止する必要があります。唯一、水道だけは工事中に散水をするため、工事が終わったら止めましょう。

  • 近隣住民への挨拶回り

解体工事は、どれだけ配慮したとしても騒音やホコリなどが発生するものです。どのような工事をおこなうのか、期間はどれくらいなのか、事前に近隣住民に説明して回りましょう。

解体工事

諸々の手続きや準備が完了したら、解体業者に工事をしてもらいます。参考までに、解体工事は以下のような流れで進行します。

  • 仮設工事
  • 建物内部や周辺の処理
  • 外壁や屋根の撤去
  • 埋設物の撤去
  • 廃棄物を処分
  • 整地作業

法務局に届け出る

工事が完了したら、法務局で「建物滅失登記」をおこないます。不動産登記法により、建物を解体した際は1ヶ月以内に建物滅失登記の申請が必要です。工事が済んだらそれで終わりではないので、覚えておきましょう。

参考:「建物を取り壊した/建物を新築した」(法務局)

解体業者選びで実際にあった失敗談

弊社はこれまで数多くの土地売却をおこなってきました。解体業者の方に解体工事を依頼するのは日常茶飯事のため、過去に業者選びに失敗した経験もあります。そこで、こちらではいくつかの失敗談を紹介します。

作業報告書の内容が雑だった

解体業者への依頼では、工事完了後に作業報告書を提出してもらうのが一般的です。しかし、業者さんの中には報告書の内容が雑だったり、不十分だったりすることがあります。

たとえば、建物の基礎をすべて抜く必要があるとき、弊社は基本的には抜いた箇所を全て写真で撮って報告してもらいます。1つでも漏れがあれば、その後の土地活用でトラブルが起こる可能性があるためです。

過去に、数十本の基礎を抜いたすべての写真を依頼したにもかかわらず、数枚しか撮影してもらえなかったことがありました。報告書の内容にどこまでこだわるかは人によってそれぞれですが、丁寧であることに越したことはありません。

ちなみに、上記の土地には元々東西に2つの建物が建っていました(自社資料)。

建設当時の「竣工図面」を確認したところ、どちらの建物にも杭伏図があったため、地中に残っている杭の場所を特定でき、撤去できました(資料を見れば、どちらの建物の基礎杭もきちんと撤去されていることがわかります)。

作業報告書が雑な業者さんである場合、上記のように杭がたくさんあると、きちんとすべて対応しているか不安になるものです。もしも対応が雑な業者さんに依頼してしまった場合は、最低限の対応策として、数回現場にチェックをしに行くといいでしょう。

期間が延びていった

解体業者が約束した工期を大幅に超過し、その土地を使った開発プロジェクトのスケジュールに影響が出たケースもありました。

新しい建物を建てる業者さんのスケジュールを押さえていた場合、金銭的に大きな損害を被る可能性があるので、工期を守れるかどうかは非常に重要です。

周辺住民の方への説明が丁寧でなかった

解体工事には騒音や粉塵の発生が伴います。また、建物の倒壊によって通行人や近隣の住民に怪我を負わせる可能性もあります。

だからこそ、解体工事では事前に周辺住民の方の理解を得ておくことが重要です。過去にこういった説明がずさんだったケースがあり、トラブルに発展したケースがありました。きちんと説明責任を果たしてくれる業者さんを選びましょう。

敷地内でタバコのポイ捨てがあった

タバコのポイ捨ては軽犯罪法の違反にあたります。土地の状況次第では放火罪が成立する可能性もあるのです。土地の所有者としては絶対に起きてほしくないことですが、過去に弊社でもこういった行為の被害にあったことがあります。

作業開始後に追加の工事費用を請求された

見積金額とは別に、作業開始後に追加の工事費用を請求されることがあります。たとえば、工事を始めていたら、予想以上に埋設物が多かったとか、基礎部分が多かったなどの場合です。

このように、追加の費用請求を防ぐためには、契約書をかわす際に追加の工事費用に関してきちんと取り決めておく必要があります。

解体業者の探し方に関連してよくある質問

最後に、解体業者の探し方に関してよくある質問に回答します。

20坪の家の解体費用はいくらですか?

解体費用は建物の構造によって変わりますが、20坪の家の場合はおよそ60万円〜160万円ほどかかります。木造が60万円〜100万円ほど、鉄骨造は80万円〜120万円ほど、鉄筋コンクリート造は120万円〜160万円ほどです。

15坪の家の解体費用はいくらですか?

15坪の場合も同様に、建物の構造によって費用が変わります。木造が40万円〜60万円ほど、鉄骨造は90万円〜110万円ほど、鉄筋コンクリート造は100万円〜120万円ほどです。

悪徳な解体業者と解約することはできますか?

もしも悪徳な解体業者と契約した場合、自力で対応することは避け、弁護士消費生活センターに相談することをオススメします。状況次第では契約を解除できる可能性もあります。

土地の売却のご相談は近畿住宅流通へ

土地売却では、解体業者探しのように慣れない作業がたくさん発生します。隣地や道路との境界がわからない場合は測量が必要な場合もありますし、状態次第では地質調査が必要な場合もあります。

右も左もわからない状態で、このような作業をおこないながら、土地売却を無事に終わらせるのは中々大変でしょう。その点、弊社は土地買取のプロです。仲介会社ではなく弊社が直接買い取らせていただくので、最短ルートで土地を売却できます。

土地売却でお困りのことがございましたら、お気軽に近畿住宅流通までご相談ください。

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