「西成区の土地を所有しているけど、買ってくれる人っているのかな」「西成区の土地っていくらくらいで売れるの?」こちらの記事ではこのような疑問をお持ちの方のために、大阪府西成区の買取事情や買取価格の決まり方、買取の流れについて解説します。
大阪府西成区の直近の土地買取価格の相場
こちらでは、国土交通省が公開している土地総合情報システムのデータを元に、西成区の直近の不動産買取価格の相場を紹介します(※1)。
なお、比較対象として大阪府で最も土地買取価格が高い大阪市北区の相場を紹介しますので、参考にして下さい。
・大阪府西成区の土地買取価格の相場(2022年第1四半期〜第3四半期)
最安買取価格 | 150万円(11万円/坪) |
最高買取価格 | 3億4000万円(74万円/坪) |
平均買取価格 | 6321万8518円(69万円/坪) |
・大阪市北区の土地買取価格の相場(2022年第1四半期〜第3四半期)
最安買取価格 | 1800万円(150万円/坪) |
最高買取価格 | 11億円(1200万円/坪) |
平均買取価格 | 2億5915万7894円(400万円/坪) |
※宅地(土地)のみの取引情報を抽出
西成区と大阪市北区とでは、平均買取価格の坪単価が5.7倍ほど差があることがわかりました。西成区は都心からやや離れているものの、位置づけとしては都市部に含まれるため、坪単価は比較的高めと言えます。
・大阪府西成区の各道路方位における面積ごとの坪単価(2022年第1四半期〜第3四半期)
道路方位 | 〜99㎡ | 100〜199㎡ | 200〜299㎡ | 300㎡〜 |
東道路 | 655万(52万/坪) | 5250万(144万/坪) | – | 2億2500万(125万/坪) |
西道路 | 1002万(51.8万/坪) | – | – | 1億3000万(90万/坪) |
南道路 | 2000万(83万/坪) | 2600万(46万/坪) | 5100万(79万/坪) | 1億1050万(80.5万/坪) |
北道路 | 630万(31万/坪) | – | – | 1億9000万(91.3万/坪) |
・大阪市北区の各道路方位における面積ごとの坪単価(2022年第1四半期〜第3四半期)
道路方位 | 〜99㎡ | 100〜199㎡ | 200〜299㎡ | 300㎡〜 |
東道路 | 6033万(303.3万/坪) | 1億4000万(300万/坪) | – | 4億6500万(505万/坪) |
西道路 | 4500万(310万/坪) | 1億3000万(280万/坪) | – | 5億4000万(340万/坪) |
南道路 | – | 1億8000万(502.5万/坪) | 1億4000万(180万円/坪) | 6億円(460万/坪) |
北道路 | 1800万(150万/坪) | 6000万(120万/坪) | – | 7億1000万(765万/坪) |
※宅地(土地)のみの取引情報を抽出
大阪府西成区の平均土地買取価格の推移
こちらでは、同じく土地総合情報システムの情報を元に、大阪府西成区の平均土地買取価格(1坪あたり)の推移を紹介します。
比較対象として、大阪府で最も土地買取価格が高い北区の情報も紹介しますので、参考にして下さい。
・西成区の1坪あたりの土地買取価格の推移
2012 | 40万5320円 |
2013 | 47万2727円 |
2014 | 45万8227円 |
2015 | 45万9270円 |
2016 | 38万8761円 |
2017 | 47万2627円 |
2018 | 51万3106円 |
2019 | 66万9259円 |
2020 | 58万0340円 |
2021 | 72万3513円 |
※2012年第1四半期〜2021年第4四半期の宅地(土地)のみの取引情報を抽出
・大阪市北区の1坪あたりの土地買取価格の推移
2012 | 132万0076円 |
2013 | 209万8648円 |
2014 | 159万3600円 |
2015 | 170万9000円 |
2016 | 193万0666円 |
2017 | 189万6666円 |
2018 | 373万4814円 |
2019 | 377万5789円 |
2020 | 182万3333円 |
2021 | 312万7027円 |
※2012年第1四半期〜2021年第4四半期の宅地(土地)のみの取引情報を抽出
西成区の土地買取価格は、2012年時点では1坪あたり40万5320円、2021年時点では72万3513円でした。
一時的に下がる年があるものの、長期的に見れば右肩上がりで推移しています。
同じ時点で比較すると、大阪府高槻市は2012年時点で53万0080円、2021年時点で59万1616円、大阪府茨木市は2012年時点で50万8585円、2021年時点で68万1190円でした。これらと比較すると、やはり西成区の土地買取価格の上がり幅は大きいと言えるでしょう。
大阪府高槻市と茨木市の土地買取に関する詳細は、それぞれ以下の記事を参照して下さい。
大阪府西成区の公示地価の推移
こちらでは公示地価や、その推移について西成区と大阪市北区を比較して解説します。
公示地価とは
公示地価とは、地価公示法に基づいて国土交通省が年始に発表する1㎡あたりの土地の価値のことです。公示地価は土地取引が適正な価格でおこなわれる際の指標となっています。
ただし、公示地価は実際に土地取引をする際の実勢価格とは乖離があるので注意が必要です。あくまで取引上の目安であるため、実勢価格は「公示地価×面積×1.1〜1.2倍」位の数値になると言われています。
公示地価の推移
2018年から2022年までの大阪市西成区の平均公示地価の推移を紹介します。比較対象として、大阪府で最も土地買取価格が高い北区の情報も紹介しますので、参考にして下さい。
年 | 西成区 | 大阪市北区 |
2018 | 16万8485円/m2 | 221万2411円/m2 |
2019 | 17万3914円/m2 | 262万3676円/m2 |
2020 | 18万3771円/m2 | 324万6705円/m2 |
2021 | 18万0342円/m2 | 305万7764円/m2 |
2022 | 18万1500円/m2 | 299万9470円/m2 |
2020年を境に北区の公示地価が下がっているのはコロナによる影響が大きいでしょう。賃料が払えない企業が増加し、企業の投資資金が郊外に流れたと予測できます。
また北区は人が働きに行く場所であるのに対し、西成区は人が住む場所ですので、景気に影響を受けにくいことが読み取れます。
なぜ公示地価と実勢価格に乖離が生まれるのか?
公示地価と実勢価格に乖離がある理由の1つ目は、評価のタイミングにあります。公示地価が毎年1月1日に評価されているのに対し、実勢価格は取引の時期によって評価のタイミングが異なります。地価は常に変動しているため、評価のタイミングが数ヶ月ずれるだけで、価格の乖離が生まれるのは自然と言えるでしょう。乖離が生まれる2つ目の理由は、公示地価よりも実勢価格の方が、価格に影響を与える要素が多いためです。
例えば事業用不動産の場合、買い手の用途は居住ではなく商用利用です。
店舗を構えて事業をおこなう上で集客しやすい立地かどうか、駐車スペースを確保できるか、隣接する道路の幅員は十分な広さがあるかなど、複数の要素が実勢価格に影響を与えます。つまり、売り上げを立てやすい特徴を持つ土地であるほど、実勢価格は高くなるということです。公示地価はあくまで目安でしかありません。良い意味でも悪い意味でも、実勢価格は公示地価と乖離する可能性があるので注意しましょう。
大阪府西成区の土地の買取事例
物件種別:貸地
住居表示:大阪市西成区旭1丁目6-13
交通:大阪メトロ四ツ橋線「花園」駅 徒歩3分
大阪府西成区の土地の価値を再確認
西成区は大阪市の中南部に位置する街です。町工場や昔ながらの木造住宅など、庶民的な雰囲気があります。
JR環状線や地下鉄御堂筋線、千日前線など、区内を縦断するように交通網が整備されており、大阪市内へのアクセスにも便利なエリアです。
また、大阪市の中でも比較的人口密度が高く、住宅地と工業地区が混在しているのが特徴です。
実際、弊社が所有する西成区の貸地も用途地域は「準工業地域」に分類されるもので、⼤阪メトロ四ツ橋線「花園」駅から徒歩3分の位置にあります。
人口密度が高く、高齢化率(65歳以上)も高いため、商業施設や高齢者向けの施設としての活用に適したエリアと言えるでしょう(※2)。
土地の買取価格はどのように決まるのか?
こちらでは、どのように土地の買取価格が決まるのかについて解説します。
一般的に土地の買取価格を決める場合、路線価や公示地価、実勢価格や固定資産税評価額などを基準に算出されます。
ただし、事業用不動産の場合は「利回り」も重要な基準の1つです。路線価や公示地価はあくまで参考材料であり、どれくらいの利回りが出るのかが買取価格に大きく影響します。
例えば、
- 交通量の多い道路に面しているか
- 走行中の車からの視認性が高いか
- 敷地内に十分な駐車スペースはあるか
- 車両が敷地内に入りやすい動線があるか
- 年間いくら位のテナント料を得られそうか
などです。
このように、様々な観点から土地のポテンシャルを分析し、年間の利回りを計算した上で買取価格を算出します。
土地を買取する際の流れ
最後に土地買取の大まかな流れを解説します。
必要書類の準備
土地を売却するには、まず必要書類の準備から始めます。売主側で用意する必要がある主な書類は、以下の通りです。
- 土地・建物登記済証もしくは登記識別情報
- 固定資産税・都市計画税納税通知書
- 建築確認通知書・検査済証
- 測量図や建物図面
- 物件状況等報告書
- 管理規約(マンションなどの場合)
- 実印
- 印鑑証明書
また、引き渡しの際には以下の書類が必要となります。
- 銀行口座の通帳
- 抵当権等抹消書類
- 住民証
書類が不足している場合、スムーズに手続きを進められなくなる可能性があるため、早めに揃えることをオススメします。
現地査定
弊社の担当者が現地を訪問し、建物や土地の状況を確認します。地中に埋設物があったり、隣地の水道管が敷地内の地下を通っているなどの大きな問題がなければ、1〜2日で完了します。
売買契約
査定完了後、買取価格を提案させていただきます。提案内容にご納得いただければ売買契約を締結します。
契約書の内容を十分にご確認いただいた上で、署名と捺印をして契約は完了です。
なお、仲介会社を介して売買取引をする際は仲介手数料が発生しますが、弊社のような買取業者が直接買い取る場合、仲介手数料は発生いたしません。
決済・引き渡し
売買契約を締結してから数日後に、ご指定いただいた口座へ弊社から代金をお支払いします。
なお、土地の引き渡しをするには所有権移転登記が必要です。登記作業を司法書士に依頼する場合、相場では5万円以下の費用がかかります。
確定申告
決済・引き渡しをもって売買取引は終了ですが、売主様は確定申告が必要な場合があります。
土地売却によって利益が出た場合、翌年の2月16日〜3月15日の間に確定申告が必要です。原則として、利益が出なかった場合は確定申告をする義務はありません。
ただし、一定の条件を満たしていれば税金控除の特例を受けられるので、特例を受ける場合は利益が出ていなくとも確定申告が必要です。
なお、確定申告を税理士に委託する場合、10万円〜20万円の費用がかかります。また、極力費用をかけたくない場合は、自治体が用意する確定申告会場でも申告が可能です。
以上が、土地買取の大まかな流れとなります。
なお、土地を売る際の注意点を詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にして下さい。
「土地を売却する流れを解説!高く売るポイントや注意点も紹介」
土地買取に関してよくいただく質問
こちらでは、土地買取に関してよくいただく質問に回答します。
建物を解体する場合、費用はいくらくらいかかりますか?
解体費用は建物の構造によって費用が変動します。強度が高い建物であるほど解体の手間がかかるので、費用も高くなります。
建物の構造や坪単価ごとの費用相場は以下の通りです。
建物の種類 | 木造 | 鉄骨造 | RC造 |
坪単価 | 3〜6.5万円 | 3.5〜7.0万円 | 3.5〜8.0万円 |
建物の種類 | 木造 | 鉄骨造 | RC造 |
40坪 | 123~260万円 | 135~280万円 | 140〜330万円 |
60坪 | 187~390万円 | 205~420万円 | 220~480万円 |
80坪 | 249~520万円 | 273~570万円 | 280~650万円 |
土地を売却してから着金までは何日くらいかかりますか?
仲介会社を通して売買取引をした場合、査定開始から着金までにかかる期間は一般的に3ヶ月〜6ヶ月です。
なお、こちらの期間は建物の解体や売主の引越しなどに要する期間も含まれます。
ただし、弊社のような買取業者との売買取引では、着金までの期間がかなり短縮されます。何かしらの問題やトラブルがなく順調に進めば、所要期間は1〜2週間です。
そのため、着金までの期間を極力短くしたい方は買取業者との取引をオススメします。
西成区の土地買取は近畿住宅流通にご相談ください
先述のように、弊社は過去に西成区の土地買取をおこなった実績があります。
少数精鋭だからこその迅速かつ丁寧なご対応を心がけておりますので、西成区の土地買取でお困りの際は、ぜひ近畿住宅流通までご相談下さい。