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地盤調査の期間はどれぐらい?地盤調査と地盤改良の全体の流れを解説!

「地盤調査を依頼しようと思っているが、どの程度の期間を要するのかわからない」

「地盤調査をして、もし改良工事が必要になったら、合計でどれくらい時間がかかるのか?」

今回、こちらの記事では以上のような疑問に回答します。土地活用をするために土地の購入を検討している方は参考にしてください。

目次

地盤調査を始めるタイミング

地盤調査を始めるタイミング

地盤調査を始めるタイミングには、大きく2つあります。

土地活用の準備を始めたとき

1つ目は、「土地活用の準備を始めたとき」です。これから活用する土地に問題はないか、詳しく調査したいと思うのは自然なことでしょう。

しかし、地盤調査はその土地の所有権がないと、原則として地盤調査はできません。土地を購入する前に、地盤調査をすることができないのが理由です。

高い費用を割いて、土地を買うのだから、事前にリスクを知っておきたい人もいるかもしれませんが、そこまで心配する必要はありません。

なぜなら、2003年に不動産鑑定評価基準が改正されたため、土地履歴を把握できるようになったからです。たとえば、地中に何かしらの埋没物がある場合や、土壌が汚染されている場合、事前に知ることができます。

また、どのような建物を建築するのか正確に定まっていない状態では、地盤にどれくらいの負荷がかかるのか想定できないため、調査が二度手間になってしまう可能性もあります。

それでも事前に地盤調査をおこないたい人は、できる限り売主に交渉し、地歴資料などを提供してもらいましょう。

売主の状況次第では、簡易的な調査を許可してくれるケースもあります。たとえば、相続税の支払い時期が迫っていて、売主が少しでも早く売却したい場合などです。

余談ですが、弊社が過去に土地を購入した際、購入前に建物の基礎を調査させてもらえた事例があります。このように、土地の購入前に敷地内へ立ち入りが許される場合は、役所による事前調査なども済ませておくと効率的です。

建て替えをするとき

もう1つのタイミングは「建て替えをするとき」です。

「以前から建物が建っていたのなら、わざわざ調査をする必要がない」と考える人もいるかもしれません。しかし、建て替えの際に地盤調査をおこなうことは、建築基準法で定められた義務です。

過去に建物が建っていたことで、地盤の支持力にばらつきがある可能性があるため、現実問題として地盤調査を怠るのは、非常にリスクが高いと言えます。

建てた建物を第三者に貸し出す予定であれば、後々そのような瑕疵が発覚し、トラブルに発展する可能性があるでしょう。

また、瑕疵の発覚時に、無償で補修工事をしてもらえる瑕疵担保責任保険に加入するには、原則として地盤調査を受けていることが条件です。

以上の理由から、建物の建て替えをおこなう際は、必ず地盤調査をおこないましょう。

地盤調査はいつ終わる?種類別の調査期間の長さ

地盤調査はいつ終わる?種類別の調査期間の長さ

こちらでは、地盤調査の調査方法ごとに調査期間を紹介します。

ボーリング試験の調査期間の長さ

ボーリングとは、地盤に円筒状の細い穴をあけることです。

ボーリングによって土地や岩盤の試料を観察し、地質の状況を把握する調査方法をボーリング試験と言います。なお、一言にボーリング試験といっても、孔内載荷試験や標準換入試験など多様な種類があります。

調査期間は、報告書の作成を含めて10日〜2週間ほどかかるのが一般的です。調査対象としては、大型のマンションやオフィスビルなどを建設する土地が対象となります。

スウェーデン式サウンディング試験(SWS試験)の調査期間の長さ

地盤の強度を調べることを目的とした、簡易的な調査方法です。発祥はスウェーデンであり、一般的に木造一戸建ての建設時に多く用いられます。

簡易的な調査のため、調査時間はおよそ2〜3時間で済み、長くても半日程度で終わるでしょう。広い作業スペースを必要とせず、狭い土地の調査に適しているのが特徴です。

スクリュードライバーサウンディング試験(SDS試験)の調査期間の長さ

前述のSWS試験を改良したのが、スクリュードライバーサウンディング試験(SDS試験)です。

SWSでは調査項目として荷重のみを測定していましたが、SDS試験では「沈下量」と「回転トルク(回転軸周りの力)」が加わります。3つのデータを総合的に分析することで、より正確に土質を判定できます。調査時間は、2日〜3日が相場です。

平板載荷試験(レイリー波探査)の調査期間の長さ

平板載荷試験とは、「載荷板(さいかばん)」という特殊な機器を使い、地盤の硬軟や杭の強度を調査するものです。

プレハブなどの簡易的な建物を建築する際に、有効と言われている方法です。調査時間は4時間程度と言われています。

表面波探査法の調査期間の長さ

表面波探査法地盤を掘らずに、振動を利用して地盤の支持力を測定する方法です。特殊な機器を用いて意図的に振動を発生させ、振動波が伝わる速度によって地盤の状況を把握します。

SWS式試験より正確かつ効率的に地盤の状態を調査できると言われており、一般的に調査時間は2.5時間〜3時間程度です。ただし、地盤の状況次第ではそれ以上伸びる可能性もあるようです。

地盤調査の準備から着工までの流れ

地盤調査の準備から着工までの流れ

こちらでは、地盤調査がおこなわれるまでの全体の流れを紹介します。過去に地盤調査を依頼した経験がない方は参考にしてください。

問い合わせ・ヒアリング

まずは、最寄りの地盤調査会社に電話や問い合わせフォームなどで問い合わせをします。

会社によっては、電話先で簡単なヒアリングをする場合もあるでしょう。

現地調査による地質の想定や予測を共有

予定地の地形図(古いものも含め)、地質図、地盤図、周辺地域のボーリングデータを収集し、地質の予測を立てます。場合によっては、現地調査がおこなわれることもあるでしょう。

尚、現地調査では地形や土質の調査のほか、造成地であれば水抜きの有無や盛り土の状態、

近隣の擁壁や建物に異変がないかなどもチェックします。

見積もり

収集した資料や現地調査で得た情報をもとに、必要な調査方法や調査項目が検討され、見積もりが出されます。

地盤調査を開始

見積もりや工事内容に問題がなければ、契約をし、地盤調査に入ります。一般的に、小規模な建物の場合はSWS試験が、大規模な建物の場合はボーリング試験が採用されるケースが多いです。

調査報告・その後のサポート

地盤調査が完了すると、数日後に結果報告書が提出されます。報告書の内容次第では、そこからさらに地盤改良工事をおこなう必要があります。

地盤改良が決定!改良工事にかかる期間

地盤改良が決定!改良工事にかかる期間

補足として、地盤改良工事に要する期間も紹介します。地盤調査から地盤改良を終えるまでにどの程度の時間を要するのか、大まかに把握する上で参考にしてください。

表層改良工法の改良工事期間

表層改良工法とは、1〜2mほど掘削した部分に、セメント系固化剤を混ぜ合わせて地盤を強化するものです。工期は1〜2日程度と言われています。

この工法が適用可能な地盤は、砂質土地盤です。それ以外の土地、たとえば勾配の激しい土地や地下水位が不安定な土地、地下水位が地盤改良面より高い位置にある土地は、適用されない可能性が高いです。

柱状改良工法の改良工事期間

表層改良工法が適用外となる土地で、用いられやすいのが柱状(ちゅうじょう)改良工法です。敷地面積によって工期は変動しますが、短くても2〜3日はかかると言われています。

適用可能な土地は、地下2〜8mほどの深さまで地盤が弱く、さらにその下に硬い地盤があるような土地です。

工法の手順としては、まず地盤に円柱状の穴を開けます。そこにセメント系固化剤を攪拌(かくはん)することで改良杭を形成します。この手順を、必要な柱の本数分だけ繰り返すものです。穴の深さは2m〜8mほど必要と言われています。

ちなみに地震が起きたときは、複数の柱が土と摩擦を起こすことで、柱と土が一体化して揺れを防ぐ仕組みになっているようです。また、柱状改良工法は戸建住宅以外に、オフィスビルやマンションなど大型の建物を建築する際にも用いられます。

小口径鋼管杭工法の改良工事期間

小口径鋼管杭工法は、地盤に鋼管を打ち込むことで地盤を強化する工法です。

地盤が分厚く軟弱で、柱状改良工法を実施できない場合、この工法が用いられます。今回紹介している3つの改良工法の中では、最も地盤強度が高いと言えるでしょう。

小さな重機で効率的に作業するため、工期は1〜2日程度と言われています。

ただし、適用可能な土地は、原則として地盤に支持層がある場合のみです。強度の高い鋼管と、硬度の高い支持層を定着させる必要があるためです。

なお、小口径鋼管杭工法の施工には騒音や強い振動が伴います。近隣住民とのトラブルを防ぐために、事前に挨拶や説明を済ませておく必要があるでしょう。

土地活用でお悩みの方は近畿住宅流通へ

地盤調査は、数時間で終わるものもあれば、10日以上かかるものもあります。また、どの調査方法がおこなわれるかは、建てる建物の規模や土地の特徴によってまちまちなため、一概に調査期間を断定するのは難しいでしょう。

一方、改良工事は極端に大規模でなければ2〜3日で終わることがほとんどですが、工事業者のスケジュールもあります。調査報告を受けてから着工まで日にちが空く可能性もあるので、余裕をもって取り組む必要があるでしょう。

地盤調査は、安全な建物を建てるために欠かせないプロセスと言えます。オーナー自身が利用するにしても、第三者に貸し出すにしても、極力コストを惜しまず調査したほうがいいでしょう。

弊社では、地盤調査の必要の有無にかかわらず、土地活用に関する相談を随時受け付けています。

「ずっと放置してる土地、どうやって活用すればいいの?」「売却するとしたら、いくらくらいで売れる?」など、現在所有している土地について相談したいことがありましたら、お気軽に近畿住宅流通までお問い合わせください。

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