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不動産売却にかかる期間は?長引く原因とデメリットを解説

不動産売却にかかる期間はどれくらいか、また期間が長引く原因、長引くことのデメリットなどを解説します。

目次

不動産売却にかかる期間は8か月前後が相場

不動産売却にかかる期間について、アットホームが2015年におこなった調査によると、不動産全体の平均売却期間は約8ヶ月であることが明らかになっています。このデータをさらに詳しく見ると、物件の種類によって売却期間に大きな違いがあることがわかります。

具体的には、マンションの平均売却期間は約6ヶ月と比較的短期間です。一方で、戸建ては平均で11ヶ月と、マンションよりも長い期間がかかる傾向にあります。これから不動産売却を検討されている方は、物件の種類に応じた平均売却期間を参考に、計画を立てることが重要です。

参考:ニュースリリース(at home)

不動産売却にかかる期間が長引く原因

不動産売却の期間が長引くのには多くの原因があります。中には長引くだけでなくトラブルに発展することもあるので注意が必要です。

価格が高い

不動産売却において、価格設定は所要期間を大きく左右します。利益を最大化したいという思いから、売却価格を高めに設定するケースがしばしば見られますが、これが売却期間の延長につながるのです。

過剰な価格設定は、買い手を遠ざけ、結果的に物件が市場に長く留まることになり、売却チャンスを逃してしまう可能性があります。

売却価格を適正に設定するためには、まずは自身の物件が位置するエリアの市場相場を把握することが必須です。この情報を元に、信頼できる不動産会社に査定を依頼し、そのフィードバックを基に価格設定をおこなうことが推奨されます。もし売却開始から3ヶ月が経過しても売れない場合は、価格の見直しや適度な値下げを検討することが有効です。

ただし、頻繁に価格を下げることは避けましょう。購入検討者に「さらなる値下げを待てば良い」との印象を与えかねず、結果として売却までの期間を不必要に延ばしてしまうリスクがあります。価格設定には慎重に、市場状況を見極めながら適切な戦略を立てることが重要です。

タイミングが悪い

不動産の売却効率において、売り出すタイミングは非常に重要です。一般的に、引越しの需要が高まる時期、すなわち新生活がスタートする春(2月〜3月)や秋(9月〜10月)は、不動産が売れやすいシーズンとされています。この時期は、新社会人や学生、転勤族などが新たな住まいを探すため、市場における需要が自然と高まるのです。

これらのピークシーズンに売り出すことで、売却期間を短縮し、時には市場価格を上回る価格での売却が期待できる場合もあります。反対に、これらのシーズン外での売り出しは、売却までに予想以上の時間を要するリスクを高めることになります。

物件の状態が悪い

物件の状態は不動産売却の期間を左右する大きな要因の一つです。築年数の経過した物件や立地条件が不利な物件は、売却期間が長引きやすい傾向にあります。特に築年数が15年以上経過している物件は、新築や築浅の物件と比べて需要が落ちるため、売却に時間がかかることが一般的です。

加えて、古い物件は金融機関からの融資が得にくいことも、売却の際のハードルとなります。立地条件も同様に、売却期間に大きな影響を与える要素です。例えば、駅から遠い、周辺に買い物施設が少ないなど、生活の利便性が低いエリアに位置する物件は、売却が難航することがあります。

これらの物件は資産価値が低く評価されがちで、それが結果的に売却期間の長期化につながります。

業者の腕が悪い

不動産売却にかかる期間は、仲介をおこなう不動産会社及び担当営業マンの能力に大きく左右されます。営業力が不足している、あるいは担当者のモチベーションが低い場合、物件の魅力を十分に伝えられず、結果として買い手の獲得に時間がかります。

さらに、不適切な対応や契約手続きの不手際があると、購入希望者が再検討する原因となることがあり、最悪の場合は売却チャンスを逃すこともあるのです。具体的には営業担当者の対応に不安を感じたり、所属する不動産会社が大手の不動産ポータルサイトと提携していないなど、十分な販売ネットワークが確立されていない場合には特に注意が必要です。

契約形態が適切ではない

不動産の売却期間は、選択する媒介契約の種類によっても大きく左右されます。媒介契約には主に「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」という3つのタイプが存在し、それぞれに特徴と適切なシーンがあります。

一般媒介契約では、複数の不動産会社に同時に売却を依頼することが可能で、競争原理が働くため売却が早まる傾向があります。各社が売却に向けて積極的に動くことで、より多くの買い手候補に物件を紹介しやすいでしょう。

専任媒介契約では、売却依頼できるのが一つの不動産会社に限定されますが、その分精力的に販売活動をおこなってくれます。

最後に、専属専任媒介契約はさらに厳格な契約内容となっており、売主自身が買い手を見つけることも許されません。この契約は不動産会社に最大限の権限と責任を与え、売却活動に集中させることを目的としています。

このように媒介契約には多くの選択肢があり、売却活動が思うように進まない場合は、媒介契約の見直しを検討することが有効です。

所有者間のトラブル

相続、離婚、共有者間の意見の相違といった問題は、売却期間を著しく伸ばす要因となり得ます。相続の場合は遺産分割協議が、離婚においては財産分与が、共有者間では意見の不一致がそれぞれのトラブルの原因となるのです。

これらの問題が売却の妨げとなっている場合は、不動産会社や税理士、弁護士といった専門家に相談することをオススメします。第三者の介入により、客観的な視点から解決策を見出し、トラブルを解消することが可能になる場合があります。

ローンが未返済である

未完済の住宅ローンがある場合、不動産売却が複雑化し、一般的な売却よりも時間を要することがあるので注意が必要です。

住宅ローンの残債がある物件を売却するには、売却によって得られる金額でローンを完済し、抵当権を抹消する必要があります。売却価格がローンの残債を下回る場合、「繰り上げ返済」をおこなうために新たな資金を調達する必要が出てきます。

この資金は、他のローンを組むか、あるいは預貯金から捻出することになり、いずれにしても追加的な時間と手続きが必要です。

このように、ローンの完済と抵当権の抹消には、金融機関との調整や関連する手続きが伴うため、これらのプロセスが売却期間の延長を招くことになります。可能であれば、売却に先立ってローンを完済できるタイミングを見計らうことで、よりスムーズな売却が期待できるでしょう。

不動産売却にかかる期間が長引くデメリット

不動産売却にかかる期間が長引くことにはいくつかのデメリットがあり、売却期間がさらに伸びる可能性があります。主なデメリットは以下の3つです。

物件の印象が下がる

不動産が市場に長期間出回っていると、その物件に対する印象が悪化する傾向があります。特にインターネット上での広告掲載が続いていると、購入検討者に「売れ残り」というネガティブなレッテルを貼られてしまうリスクが高まります。

物件に対する興味を持ってもらえるチャンスが減少し、それがさらなる売却の遅延を招く可能性があるでしょう。一度「売れ残り」という印象がつくと、購入希望者は「他の人が買わない理由があるのではないか」と疑念を持ち始めます。その結果、物件の長所や価値が適正に評価されず、買い手がつきにくい状況を招くことになるのです。

さらに、不動産ポータルサイトなどでは、新着物件がより目立つように設計されています。長期間掲載され続けている物件は、新着リストから除外されやすく、検索結果の上位に表示されにくくなるため、見落とされる可能性が高くなります。

これにより、物件の露出機会が減少し、売却までの道のりがより困難になります。

業者に優先順位を下げられる

時間が経過するにつれて、その物件の売却活動に対する不動産会社の優先順位が低下するリスクがあります。不動産会社は通常、複数の物件を同時に扱っており、より早く売れそうな物件にリソースを集中させる傾向があります。

このため、市場に長期間出回っている物件は、比較的「売れにくい」と見なされ、売却活動の優先順位が低く設定されがちです。

また、優先順位の低下は不動産会社とその営業担当者のモチベーションの低下にもつながります。売却活動に対する情熱や熱意が薄れると、その物件を購入希望者に対して魅力的に紹介することが難しくなります。結果として、営業トークの説得力が低下し、購入希望者に対するアピールが不十分になる可能性があるでしょう。

この悪循環を避けるためには、初期の売出し価格の見直しや、物件の魅力を高めるための改修など、積極的な売却戦略の見直しが必要です。

値下げを余儀なくされる

不動産売却で時間が経過すると、物件の資産価値が低下し、値下げが避けられなくなることがあります。特に、売却期間が長引けば固定資産税やメンテナンス費用などの継続的な支出が売主の負担を増やし、価格調整を迫られるケースが多く見られます。

また、新築物件が1年経過すると自動的に中古扱いとなり、市場価格が大きく下がるため、値下げを余儀なくされることがあります。迅速な売却が望ましい状況です。

不動産の売却期間を短縮する方法

不動産売却の期間は長引くほど不利になる傾向があります。そこで、ここでは売却期間を短縮する方法を4つ紹介します。

適正価格で売る

不動産売却をスムーズに完了させるためには、物件を適正価格で市場に出すことが重要です。過剰に高い価格設定は売却を遅らせる主因の一つになります。短期間での売却を目指す場合、市場の実情に即した価格設定が不可欠です。

この適正価格を見極めるためには、複数の不動産会社に査定を依頼し、その価格を比較することが有効です。査定価格を比較することで、市場価格から大きく外れた不自然に高い査定価格を排除できます。

例えば、一つの会社から異様に高い査定価格を提示された場合、それは現実的な市場価格ではない可能性が高いと判断できます。査定結果が近い範囲に集中している価格帯こそが、その物件の適正価格ゾーンと言えます。この適正価格ゾーン内で価格設定をおこなうことで、売却期間を短縮しやすくなるでしょう。

一般媒介で売る

不動産をスピーディに売却する戦略の一つとして、「一般媒介契約」で市場に出す方法があります。媒介契約には、「一般媒介」「専任媒介」「専属専任媒介」という3つの形態があり、それぞれ売却プロセスに異なる影響を及ぼします。

一般媒介契約なら、複数の不動産会社に同時に売却活動を依頼できます。仲介手数料は成功報酬制のため、複数の会社が競争する形となり、それぞれが積極的に買い手を見つけようと努力します。

一般媒介契約の最大の利点は、売却活動が多方面から同時におこなわれることで、物件の露出度が高まり、買い手を見つけやすくなる点です。この競争原理が働くことで、物件はよりスムーズに売却される可能性が高くなります。

一方で、専任媒介や専属専任媒介契約では、一つの不動産会社のみが売却活動をおこなうため、その会社の能力やリソースに大きく依存することになります。このため、一般媒介契約に比べて売却までの時間が長くなる可能性が高いです。

需要が高まる時期に売る

引っ越しシーズンに合わせて不動産を売り出すと、需要が高まり売却がスムーズになります。特に「2月~3月」と「9月」は売却のチャンスです。この時期に売り出せば、早期売却と好条件での取引が期待できます。

買取業者に売る

速やかな売却を望む場合、不動産の直接買取が有効です。この方法では、不動産会社が物件を直接購入しますが、市場価格の約80%程度での取引となることが一般的です。買取による売却期間は通常3日から2週間程度で、迅速な資金化を図れます。

当社ではロードサイドを中心とする事業用地の買取を積極的におこなっていますので、早期の買取をご希望でしたら、以下のボタンからお気軽にご相談ください。

不動産売却の流れ

最後に、不動産売却の流れを簡単に解説します。

仲介業者と契約を結ぶ

まず、信頼できる不動産会社を選び、売却のための媒介契約を結びます。どこの業者を選択するかが売却成功のカギを握るため、実績や評判をよく調査しましょう。

販売活動

契約後、不動産会社は物件情報を不動産ポータルサイトや自社のウェブサイト、店頭などに掲載し、販売活動を開始します。購入希望者の内見に備えて、敷地内の雑草やゴミを掃除したり、建物内を清掃したり、見栄えを良くしておきましょう。

売買契約

買い手が見つかったら、価格や引き渡し日などの条件を協議し、売買契約を結びます。この段階で、重要事項説明書の説明がおこなわれ、双方が合意の上で契約書に署名します。

決済・引き渡し

売買契約後、決済の日には残金の支払いと物件の引き渡しがおこなわれます。この時、必要書類の確認と物件の最終確認がおこなわれ、すべての手続きが完了したら鍵の引き渡しがおこなわれます。

不動産売却なら近畿住宅流通へご相談ください

当社ではロードサイドをはじめとする事業用地の買取を積極的におこなっています。これまで全国の事業用地を対象に、計100件以上の売買取引をおこなってまいりました。

売却期間に関してもスピーディかつ正確な調査を心がけており、最短で翌日には調査可能です。不動産売却についてお悩みや質問がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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